自己破産は1回しかできないわけではない

滋賀の弁護士の安田です。

自己破産をして生活を立て直したのに、貸金業者などから借金をしてしまう方がいらっしゃいます。
自己破産をしてから5年ぐらいはブラックリストにのるといわれています。
ですから、自己破産をしても何年かたてば、貸金業者などからお金を借りられる可能性があります。

私は10年以上弁護士として債務整理を取り扱っておりますので、
自己破産をした後に借金をしてしまった方を何人も見てきました。

自己破産は1回しかできないわけではありません。

かんたんに解説します。

個人の方の自己破産の目的は免責(めんせき)

個人の方は、借金を返済しなくてもよくするために自己破産をされると思います。
この借金を返済しなくてもよくすることを免責といいます。
裁判所が免責を許可することで借金を返済しなくてもよくなります。

免責不許可事由(めんせきふきょかじゆう)というものがある

破産法という法律では、免責不許可事由というものがいくつか定められております。
(私は「めんせきふきょかじゆ」と話していることが多いのですが、正しくは「めんせきふきょかじゆう」だと思います)

だいたいの目安として、過去に自己破産をしてから7年たってないのに自己破産の申立てをすると、
免責不許可事由のうちのひとつがあることになります。
一度免責許可を受けた人が、短い期間で借金を増やしても免責が許可されるなら、
かるい気持ちで借金を繰り返してしまいますね。

免責不許可事由があっても免責が許可されることがある

では、ひとつでも免責不許可事由があったら、裁判所は免責を許可しないのでしょうか?
破産法という法律では、免責不許可事由があっても、裁判所は、いろんな事情を考えて免責を許可することができることになっています。
ただ、滋賀(大津地方裁判所)で、どういった場合に免責が不許可になったかについては、公表されていないのでわかりません。
ですが、東京や大阪で、どういった場合に免責が不許可になったかについては、「判例タイムズ」や「月刊大阪弁護士会」といった雑誌に公表されています。
7年たっていないという免責不許可事由がある場合には、自己破産をしてからの期間の長さがポイントになるようです。
正確な数字ではありませんが、自己破産をした方が100人いらっしゃれば99人は免責されていると思います。

過去に自己破産をしたことがある方も一度弁護士にご相談下さい!